以前、電撃ホビーマガジンにて掲載されたフルスクラッチ作例です。
まあ、フルスクラッチと言うと、製作の参考になるような事は
あまり無いかも知れませんが、裏話などを含めてご紹介。。。
本来、模型雑誌用の作例と言うと、
“キットが売れてくれるような作例”が望ましいのですが、
“エンターテイメント”としての作例等も時には必要かと思います。
こちらの作品は明らかにエンターテイメント性重視の作例ですねぇ。。。
まあ、芯?にMGガンタンクを使ってはいますが。。。
オーダーを受けた時は、OVA“MSイグルー2重力戦線”が大好きだった事もあり、狂喜乱舞でした♪
しかし、フルスクラッチと言うと、苦労は並々ならぬ物があるわけです。。。
しかも、設定画が少ない事もあり、資料も小さい設定画と映像のみ。。。
ですから、自分自身で大まかな図面を描いて、
それを元にプラ板を刻んで箱組みを繰り返していくわけです。
でも、結構複雑な面構成のデザインでもあるので、
映像画面をコマ送りしながら確認を繰り返し、組んでいくわけです。
延々とこの作業が続くわけです。。。
で、MGガンタンクというキットが当時発売されたばかりで、
何か使える物はないかとキットを組んでみる。。。
下半身の骨格と腕しか使えない。。。まあ、使える所があるだけマシかぁ。。。
でも、骨格しか使えないので、ほぼ本体はプラ板で自作。。。
で、この時、プラ板を色んな厚さを揃えておくと便利ですね♪
で、外郭の形が出来たところで。。。と言いますが、ここまでに相当の時間を掛けてます。。。
ここから本体以上の作業量のディテーリングの作業があるわけです。。。
でも、プラ板の箱組みなので、基本、ツンツルテンです。
戦車模型と並べても遜色無い位までディテールを入れるので、
作画だけだと“情報量”が足りなくなってくるワケです。
そういう所は自身の解釈や考証をディテーリングに入れて行く事となるので、
さながら“頭脳戦”の様相です。
私的解釈とはいえ、説得力の無いのはダメです。
スケール感を損ねるのもダメです。
でも、全てを作るとあまりにも大変ですので、適当にジャンクパーツをあしらいます。
でも、取って付けただけだと、明らかにスケール感が無くなるので、
工夫をしたり加工したりして出来る限り解らないようにします。
コツは“特徴のあり過ぎる形状のパーツを使わない”ですかねぇ。。。
キャタピラは1/35ブロンコのチャレンジャー用キャタピラが
丁度良かったのでそれを使ってます。
実は内部ミッションギアまで作ってます。。。
ミニ4駆のギアを複数組み合わせて。。。
なんか農耕機の様でもありますが、ご愛嬌で。。。
実は、プロモデラーの石井正明さんのリクエストで
“変形できるようにして!”と言われておりまして、
差し替え式ではありますが、突撃砲形態にもなるんですが、
変形用のアタッチメントが紛失してしまいまして。。。すいません。。。
塗装に関してはCGアニメーションの画像のイメージを崩さないように。。。
というより、そのままで塗ったつもりです。。。
エイジング、ウェザリングに関しても劇中のイメージを
トレースする様な方向で施しています。
大好きな機体が製作出来てとても嬉しかったですねぇ♪
教室に来て頂ければ現物をお見せ出来ますので、是非来てください♪
また、プラモデルの完成品ギャラリー販売、
製作代行等も承りますので気軽にご連絡ください!