製作:森 さとし

9年前?に電撃ホビーマガジンの特集用の作例として製作したモノっす♫若干壊れ気味で、側面のライフルが紛失してたりですが、ウチの生徒さんのリクエストもあったので、HPに登場っす♫

私、ゲームの事はよく分からんのですが、ムービーの監督が押井 守監督で、監督御本人が監修して頂けるとの事で、ルンルンで製作しました♫少しの設定画と、ムービーのスクリーンショット10枚程…まぁ、戦況は宜しく無いですが…

ほぼ白、プラ板の塊っす。

そもそも、極度のゲーム音痴、IT音痴の私、解説や、編集部でデモ版をプレイしてもちんぷんかんぷん…アナログ人間の力技で挑むしか無いのです。(^_^;)上画像の様になる訳っす。特撮用のフィギュアを製作したライターさんのコメントが”狂ってる…”だったそうです。だって、フルスクラッチですもん。厳格に設定画があるし、監修が入る訳で、好き勝手は出来ない訳っす。忠実に作ろうとすると、ちょっとしたディテール等も”手作り”になる訳っす。

ただ、設定が米軍のM26パーシングの進化した二足歩行戦車との事で、部分的にパーシングのパーツが使えたのは助かりましたが、1〜2%程しか…あと、結構車体部分の形状が曖昧な所もあり、了解を貰って、造形的に見栄えする様にアレンジした部分もあります。いつの間にアレンジしたのが公式になってましたが…

と言う事で、ディテール等もほぼ手作りっす(^_^;)こう言ったリアル系メカの場合、情報量と説得力は非常に重要っす。最近は3Dデジタルでデザインされた物が殆どなので、情報量は多目になる傾向があるので、アナログモデラーは結構大変っす(^_^;)でも、アナログモデラーの心意気って言うのも持っているので“デジタルに負けてたまるか!”的な感じっすね…

で、本体はプラ板の箱組みが基本ですが、補強や、グリル内部のフィンも作り込みしているので、割と重いっす。ちゃんと立たせるバランスも割と難しいっす。で、結構、脚の強度も重要でして、プラ板の積層で作り、補強材を仕込んでます。関節には相当な負荷が掛かる上に、雑誌作例なので可動しないと…と言う所ですから、ポリキャップや、ボールジョイントが使えず…

と言う事で、5mm径真鍮棒を軸に、関節固定用の芋ネジで固定すると言う暴挙に出てます。ちゃんとネジ切りタップでネジ穴を開けて、レンチで締める…固定ポーズでも良かった様な気が…ポージング変えて撮影してなかったし…(´༎ຶོρ༎ຶོ`)あ、車体裏面のシャフト類も再現してます♫ちゃんと可動する様に…(^_^;)どやっアナログモデラーの意地じゃいって感じっす♫

グリル内部も作り込んでいるんですが…写って無い…(^_^;)

で、経年劣化で関節もガタが来ているで、これらの画像を撮ってる時点で塗料瓶でつっかえしないと立ちません。(^_^;)まぁ、大きさの比較にもなりますから…そう、結構デカいんですよ…ディテール入れるのも結構大変でして…とりあえず、手を抜かずに溶接跡、ボルト、鋳造肌、ヒンジ、フック等…真っさらの所にスケールモデルさながらのディテールを入れて行く作業は修行僧の様相っす…

で、塗装ですが、基本的に単色なんですが、CG画像に合わせ…と単純には行かないんです。設定でM26パーシングの進化機とあるので、パーシングを思わせるオリーブドラブ系にする必要もあり、CG画像内でも色の差がある事から割と難しい調色をしてます。マーク類は当時の相棒の悦っちゃんにデカールを作って貰いました♫

エイジング塗装は私の真骨頂っす♫ただ、そこも、CG画像の雰囲気に合わせる様にしてます。油彩、ピグメントが主体っす♫コツとしては、本体色をエイジングの色が見える様に明るめにしたり、本体色の補色を上手く使って、彩度的コントラストを付ける…ですね…結構、絵画的なノウハウが重要かと…

特撮にするとこんな感じっす♫

で、この重鉄騎と言うゲームは、コクピット内が重要との事で、コクピット内の特撮もやる…との事で、フィギュアは他のライターさんに発注してるとの事で、コクピットは私の方で製作っす。

ゲーム内でのコクピットレイアウトに忠実に、ドラゴン等のAFVキットのミキシングビルドで作ってますが、特徴的な計器、モニター類は手作りっす。モニター画面とかは、タミヤのペーパーを小さい切って貼り、ウォッシングした上から薄い透明プラ板を貼って”砂嵐画面”を再現してます♫

計器類は悦っちゃんにデカールをお願いしてます。非常に効果的っす。また、コクピット内のプレイヤーが操作する計器類、モニター類は忠実に自作したり、外装との整合性を合わせ、カウンターウエイト、覗き窓の位置にも留意してます。

覗き窓は、ゲームでは罫線が入ったりしているので、透明プラ板を貼った裏から髪の毛を格子状に貼って罫線としてます♫覗き込んで見るとちゃんと罫線が入っています♫昭和生まれのアナログモデラーの意地っす♫また、レーションボックスや、お姉ちゃんのグラビアピンナップ等を配して、生活感、米軍らしさも出す様にしてあります。

と、こんな感じの製作でしたが、今、この記事を書いているのは’21年な訳ですが、昔の事でも割と覚えているモンですね♫ほぼ3ヶ月、プラ板を刻む毎日だった事を鮮明に覚えてます…

ゲームとは全く無縁な私ですが完成させる事が出来ました♫あの押井監督に直に監修して頂く事も出来ましたし…攻殻機動隊の大ファンのワシにゃぁプロモデラー冥利に尽きるってモンっす♫